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2011.04.27 雨降り前に
north keta

この冬から春にかけてずっと雨の少ない状態が続いています。

これからは田んぼの季節です。春のこの時期には田に水を引き入れて土を返す「代掻き(しろかき)」という作業をおこないます。ところが、山の上のこの地域では深度の浅い湧き水に頼っているので、田んぼに引き入れる水量が極端に少なく、皆けっこう心配しています。

そんな天候が続いていましたが、今日の天気は昨日の予報によると朝から雨。昨日は雲ひとつない快晴で、翌日に雨が降るなんてことは思いもよりませんでした。作業は北側の桁の刻みをやっていました。南桁の経験を生かしてほぞはゆるめにつくり、グルーブを刻み始めたところで昨日の仕事を終えました。

そして今朝おきてみると、雨の予報にも関わらず、珍しく晴れ。これはラッキー!と朝一番で北桁を納めてしまうことにしました。刻みの途中で雨にやられると、ログの重なりの部分が湿ってしまい、かびや腐りの原因にもなってしまいますから。

グルーブの刻みは浅めのWグルーブ。断熱性の高い木の実質をあまりたくさん削りたくないので、Wの凸部をもさらに削り落としてちょうど納まるようにしました。そして組み上げ。今日は一人作業なので11メートルの桁をユンボで吊る際には完璧にバランスするように綿密に重心位置を探ります。吊りあげたあとはダッシュではしごを駆け登り、直接丸太を掴んで柱上部のほぞへ入れ込みます。

前回の経験と周到な準備で難なく組み上げ終了!天気もまだ雨が降りださずにひと安心でした。
これで小屋組みの重要パーツである桁の部分が終わりました。次は母屋と棟木を支える束の刻みに入ります。
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south keta

 先月、11本の梁がすべて組み終わり、その後南側の桁(けた)の加工にはいりました。その桁は長さ11メートルの1本もの。写真では4本の柱の上にのっている長い丸太です。この刻み作業が非常に苦労しました。柱との接合部はほぞ加工してあり、下段の下桁(しもげた)とのあわせはグルーブを刻みました。グルーブとは、丸太を積み重ねたときに隙間が空かないようにするための特殊加工で、下側の丸太の形状をそのまま上段の丸太の下部に写し取り、接触する部分だけをチェンソーで削りとる手法です。さらに9本の梁のエンドにかぶる形になるので、そこを刻みとります。

 柱のほぞ4ヶ所+総延長10メートルのグルーブ+梁端の9ヶ所、これがすべてぴったりと納まらなくてはなりません。組み上げるにはユンボを使い、アームの届く高さぎりぎりまで持ち上げて2人がかりでなんとかはめ込んでいきます。が、何度修正してもなかなかはまってくれませんでした。途中まではまっていっても最後まではまりきらずにどうしても隙間ができてしまうのです。どこかがきつすぎるか思わぬところがあたってしまっているのでしょうが、その箇所がどうもつきとめられません。

 そんな折に近所の大工さんが見物に来てくれました。「こりゃあ、やおいかんなあ(これは たいへんだろう)」と笑いながら、納めのこつを教えてくれました。

 「たてまえがばがば ぞうさきっちり」

 たてまえとは、柱や梁などの構造部材を組み上げる作業のこと。こうした構造材は通常、製材所や加工所などで加工してもらうのですが、どうしても数ミリの誤差がでているそうで、そうした材同士の継ぎ目がも1ミリの余裕もない設計で刻まれていたら、組み上げるときにきつすぎて作業が進まなくなるそうです。だからはじめからほぞなどはゆるゆるに作るのだそうです。ひとつひとつのほぞがゆるゆるでも、ほんのちょっとずつ誤差があるたくさんの材が組まれていくと、全体としては次第にちょうどいい具合に締まっていくそうです。

 逆に、造作工事、すなわち構造体が出来た後の壁、戸、窓などの作業はゆるゆるだと隙間風が入ったり、戸の建てつけが悪くなったりしてしまうので、きっちりと仕上げていくということです。

 「俺ならこのほぞは3ミリ余裕もたすね」と大工さん。私が刻んだそのほぞの余裕は0.5ミリから1.0ミリ。素人はどうしても不安できっちり作りたくなってしまうのです。あえてゆるめに作るというのは勇気のいることです。けれど、それが本職の大工さんの経験が産んだプロのこつだったのです。

 そこで今日、思い切ってほぞを削りこみ、「がばがば」に。その結果、これまでさんざん私を悩ませてくれたこの材がストンと納まってくれたのでした。大工仕事、やはり奥深し...だから面白いのです!
birthday present for koga

 この前の日曜日、4月17日は次男が4歳になる誕生日でした。

 こどもの誕生日には毎回、てづくりのプレゼントをつくっています。乗用系の玩具はすでに3つ作っていますので、今回は趣の違うものにしました。

 そこで作ったのがこのクーゲルバーンです。玉ころがしともいいますが、もともとこの玩具は欧米からの輸入で日本に広まったものです。英語圏では「Switchback」といい、向きを変える、という意味ですね。ドイツでは「Kugelbahn」といい、玉の道、という意味です。

 子どもの作業療法ではよく使う玩具です。脳性まひなどの子には玉をつまむ手の動きの練習や、身体と腕を伸ばす動きの練習になります。また、視覚機能に難しさのある子どもにとっては、玉の動きを目で追う練習にもなります。単純な構造ですが飽きずに楽しめる奥深さを持っているので私にとってもお気に入りの訓練アイテムでした。

 現代的なものにはちょっと複雑な仕掛けをプラスしたプラスチック製のものが売られていますが、やはり材質は木のものが素敵です。今回つくった私のクーゲルバーンは、支柱と台を木製にして、レール部分は竹を使ってみました。竹は円柱ですので、半分に割った開口部と、トンネルのように一瞬見えなくなる部分を交互に組み合わせました。トンネルが長すぎると見えずに面白くないので、トンネル1:開口部2の割合にしました。

 レールの底部はラウンドしているため、転がるビー玉はゆらゆらと左右にもスイングしながら転がっていきます。これは作ってみてから気づいた思わぬ面白みでした。そして良かったのが音です。ビー玉が下の段に落ちる度に「カンッ」という心地いい竹の響きが聞こえます。これも自然素材ならではの良さですね。

 仕上げには亜麻仁油を全体に塗って仕上げました。素材はすべて自然のもの。しかも非常に低コスト。小児セラピストの視点からは、レールの傾き角度による玉のスピード、手指機能に応じた玉の大きさ、最上部の投入口の大きさや取り出し口の形状など、子どもの能力と目的に合わせたオリジナルの玩具がつくれます。

 ご注文のご用命はShuまでどうぞ。
koinobori.jpg

 今年も5月の節句が近づいてきました。昨年は杉の生きた立ち木にハシゴをかけて上のほうにロープをむすびつけてこいのぼりをあげました。が、この方法ではハシゴの高さまでしかあげられないので、今年は阿蘇におけるスタンダードな作り方で、こいのぼり用のポールをたてることにしました。

 使用するポールは杉の木。胸高の直径15センチほどの細めの杉を切りました。長さは11メートル。枝はすべて払い、皮はきれいにむいてしまいます。立てるとき、これを直接地面に埋め込むのは大変なので、2本の基礎杭を打ち込みます。基礎杭は4年前に伐採したヒノキを使いました。長さは3メートル。これも皮むきし、地面に打ち込む側の先端を鉛筆の先のように削ります。その先端から1メートル強の部分、すなわち地中に入る部分を焼いて表面を炭化させます。こうすると非常に腐りにくくなります。

 設置するときはまず2本の基礎杭をユンボで地面に叩き込みます。そして水準器を使ってその2本の杭のそれぞれ内側を縦に面取りします。ポールの下から1.8メートルほども同様に両サイドを面取りします。そして基礎杭でポールを挟み込む形でボルトどめしました。

 この阿蘇地方ではこれがオーソドックスなポールの立て方です。ふつうは最上部に飾りものをつけるようですが、シンプルなほうがいいのでこれはやりませんでした。

 こいのぼりをロープにとりつけ、最上部にとりつけた滑車を通ったそのロープをするすると引きあげると、みごとに親子のこいが風に舞っていきました。すがすがしい青空に舞うこいのようにわが子もすくすくと育てよ!
plastic seets

 今年にはいり、同じ敷地内に住んでいる私の父が道向かいの牧草地を買いました。ちょうどメリーモント前の道を挟んでの場所にあり、広さは牧草地だけでも7反はあります。根子岳が遠望できて空が広く、とてもきれいな場所です。これまでは近所の牛飼いのおばちゃんがそこを借りて牛を養っていましたが、地主さんがその牧草地を含めて隣接する山もまとめて売りたいとの希望があったので、すぐ近くに住む私達にその話をもってきてくれたのです。

 登記が済んだあと、きれい好きの几帳面な父は毎日その土地の手入れをしてきました。牛の足ででこぼこになった地面を平らにならしたり、藪になったところを草刈りしたりと。ある日父はそうやってきれいになった牧草地の一番奥の隅でビニールの一端が土から覗いているのを見つけ、なんの気なしに摘み上げてみました。するとあれよあれよと数珠繋ぎにでるわでるわのビニールの山。それはよく畑で使うビニールマルチだったのです。いつのことだか、誰かが使用済みのマルチをそこに大穴を掘ってまとめて捨てたものでしょう。

 一旦掘り出し始めたこのマルチ、このまま土に埋まっていてもこの石油化学製品は生物分解されるのに数十年はかかります。さてどうしたらいいか?おそらく一番いい方法はすべて掘り出して燃えるゴミとして家庭用のゴミ袋に入れてゴミ屋さんに持っていってもらうことだろう、ということになりました。

 人力では掘り出すのに限界があるので、父はユンボを駆りだして掘り始めました。すると想像以上の量にびっくり。家庭用のゴミとして出したら100袋にはなろうかという量でした。よって処分方法の最終策として、やむなくその場で焼却処分することにしました。こうした石油化学製品は燃やせばもちろん有害物質が大気中に排出されてしまいます。焼却場でははるかに高温の状態で燃やすのでその有害物質の量は野焼きに比べて少なくて済むでしょうが、この土にまみれたビニールゴミの山を手間をかけ、さらに多くのビニール袋に詰めて移動するというのもそれほど賢い方法とも思えませんでした。

 そんな経過で本日の午前中、ビニールマルチ焼却計画がやむなく実行されました。掘り出したビニール山の隣で焚き木を燃やし、そこに少しずつビニールを放り込んでいきました。火にくべられた湿り気のある汚れたビニールの塊はきれいには燃えずに少しずつ溶けて液体がぽたぽたと落ちていきます。ひどい煙がもくもくとあたりに立ち込めます。少しでも吸うとのどがひりひりとするような有毒感たっぷりの煙でした。そのどろどろと溶けていくお化けのような塊、悪臭、これが地球汚染の現実だと体を張って体験してきました。

 農業資材としてごく一般的になったこのビニールマルチ。正体は石油です。使い捨てのこのマルチ、常に大量に消費されています。廃棄されるマルチは産廃処理業者にもっていかれ、毎年数億円というこれまた多額のコストをかけて焼却処分されています。ビニールマルチのリサイクルに取り組む業者もいますが、全体量からすればごくごくわずかな量です。

 常日頃思うのですが、ゴミとなるものをどう処分するかを考えても根本的な解決にはなりません。焼こうが埋めようが流そうが、その物質は形を変えてこの地球に負担をかけることに他ならないのですから。そもそもいずれゴミとなるものを「つくらない」ことこそが最も重要なことなのです。とくに石油化学製品、とりわけビニール、プラスチック類は使い捨ての代名詞みたいなものです。石油とていずれ近いうちに枯渇する資源なのに、それでもなおひとびとはそれを消費することをためらいません。

 メリーモントではゴミのサイクルも考えるために施設内処分をおこなっていきます。まだ試行中ですが、ゴミの処分をできるだけ自分達でやる。ゴミ屋さんに持って行ってもらえばゴミ袋代というわずかなコストできれいにその場から無くなってくれます。けれど、それは逆説的にはゴミに対する責任感を薄れさせてしまうことにもなります。生ゴミは畑に、紙は暖房や温水の燃料にすれば有効利用できます。そしてどうしても施設内処分できないものをよく見つめてみます。どうしたらそれをゼロにすることができるのか、そこにあるべき地球の未来が見えてくるはずです。

 
 
all beams set

 本日、すべての梁の組み込みが終わりました。柱立てのときには4本の梁を組んでいました。その後、ロフトの床を支える梁を刻んでは組んでいき、計14本の梁が上がりました。これで1階部分の主要構造体はすべて組まれたことになります。床を支える梁は8メートルの長さがあり、それぞれ1本の丸太から切り出しています。梁の両端はほぞを刻んで下桁と組み合わさり、真ん中は下から受けるための別の直交する梁が支えています。

 梁を組み始めた当初は梁の上面のレベルがなかなかそろわずに苦労しましたが、数をこなしていくうちに要領をえて作業はどんどん精度を増していきました。最後の梁となった今日の組み上げは修正なく一発でOK。すべての梁が並んだこの図はなかなか精悍でした。

 これからは、火打ち梁や金物などで強度を高めるための細工をおこなっていきます。それが終わればいよいよ小屋組み、つまり屋根をかけるための構造体を組んでいく作業にはいります。来月のゴールデンウィークに小屋組み、というのが次の目標です!
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