焼き芋

 前回、ストーブの上で焼いた焼き芋の話を書きました。それがあんまりおいしかったので、その後も我が家ではストーブトップでの焼き芋が定番になっています。今回はそのうまさの秘訣をもう少し詳しくご紹介。

 ダッチオーブンという料理器具をご存知の方は多いと思いますね。キャンプでときどき登場する鋳物の重たいお鍋です。ここで使用しているのはその兄弟で、「スキレット」と呼ばれているものです。ダッチオーブンよりも浅くてフライパンに似ています。ダッチオーブンはその蓋にも炭がのせやすいように縁が立ち上がった形をしていますが、このスキレットの蓋はつるんとした形で上には炭をのせるようにはできていません。

 焼き芋をストーブトップで焼くにあたり、ダッチオーブンとスキレットの両方を試してみたのですが、スキレットの方がおいしく焼きあがりました。というのは、ストーブの場合、熱源が下からだけなのですが、スキレットだと対流した熱が上蓋に蓄熱されて、ほどよい上火の効果も期待できるからです。

 調理の仕方はいたって簡単。さっと洗ったさつまいも(九州では「からいも」といいます。ルーツは歴史上琉球王国まで遡ることができます。当時琉球では「甘藷(からいも)」と呼ばれていたらしいですが、それ以前のことはよくわかりません。それが種子島に渡り、ここ薩摩に入ったあと、「さつまいも」と呼ばれるようになったそうな)をスキレットにいれて蓋をし、ストーブトップにのせて1時間で焼きあがります。途中1度蓋をあけて芋の上下をひっくり返してください。その時、芋の下側がほんのりといい焦げ色がついていたら成功間違いナシです。蓋を開けたときに蓋についた水滴でジュジュー!と音をたてるほどスキレットの機密性は良いのです。それが内部の圧力を高めて水分も逃がさず、食材の芯までじっくり火を通す秘密なのです。ガスレンジで試したことはないのですが、弱火で同様、1時間ほど火を通せばできると思います。分厚い鋳物ですからむらなく焼けるでしょう。

 焼き芋党でもない私はこの焼き方を発見してからはもうそれがやめられません。寒い冬の定番ですが、一度家庭でトライしてみてください。
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内壁完成

 11月にはいり、気温がぐっと低くなりました。ログキャビンの冬支度もようやく完了しました。この2週間をかけて写真に見える内壁が完成しました。このキャビンは何度かご紹介しているように、南側の半分は温室、北側半分は居室となっています。この内壁は居室部分の温度管理にとても重要な働きをもっています。気温の低い冬場、日差しのある日中に温室部分で温められた空気が内壁上部の隙間から北側に入り、居室部分を温めてくれます。そして夜間には居室部分の暖気を逃がしません。まだその効果のほどは実験段階ですが、今月にはいり、気温の低い日でも太陽の日差しがあれば温室部分は汗ばむほどの気温まであがります。居室部分がどれほど温められるかこれから観測していきますが楽しみです。

 居室部分の暖房機能はアラジンのブルーフレームヒーターを使っています。これは発売以来70年の歴史を誇る非常に優れたストーブです。灯油を使用していますが、非常に燃費がよく、柔らかいじんわりとした暖かさは特筆すべきものです。先日、ストーブトップにダッチオーブンを載せて焼き芋をつくってみたところ、1時間後にはまさに絶品の焼き上がり具合でした。青い炎からじんわりと立ち上がる熱気が芋をしっとりほっくりと焼き上げるのにまさに最高の熱源だったのです。これはファンヒーターでは味わえない楽しみですね。

 真冬にはマイナス10度まで下がる阿蘇の山です。このキャビンの機能がうまくこの冬を乗り越えられるか楽しみです。
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 4日前の朝、メリーモントで仕事をしていると、いつもお世話になっている近所のおじさんが「たきもんいるか?」って来てくれました。「たき(焚き)もん」とはつまり薪のことです。おじさんは今、仕事で近くの道路工事をしている最中。新しい道路を作るために伐採した木を持っていっていいよということでした。そこで急きょ子ども達をつれて見に行くと、なんとおそらくストーブ燃料の1年分くらいはあろうかという巨大な丸太の山。

 それから丸2日間、ひたすら薪運びをしていました。写真のように40センチに玉切りした丸太は中くらいの大きさで直径約40センチ、ひとつでも重さ30キロ以上はあります。それよりも太いものは直径50センチ以上で、刃渡り44センチのチェンソーでもひと息には切れません。そんな大きなものは薪割りするのにもとてつもない労力を要するのでなにか他の用途を考えてとっておきます。

 薪の移動には軽トラを使いますが、そこに載せるのは人力。写真のようなひとかかえ30キロ以上の塊をいくつ運んだか、100個くらいはあったかなあ、それだけでも30×100=3トンの労働です。ひ弱な我は2日後それでダウン。
 
 しかし日ごろ重機やらエンジン機械の恩恵に慣れてしまっている肉体にはこれしきの労働がきつく感じてしまいます。薪運び現場の向こうでは道路となる土地の造成をおこなっている最中。道路予定地が低いため、100メートルほどの距離にわたって2~3メートルほど土を盛っています。しかしこの大仕事にかかっている人間はたったの3人です。一人が巨大ユンボで土を削りだしてキャタピラ仕様の巨大ダンプに載せる。2人目がその巨大ダンプを運転して土を運び下ろす。3人目が中型のユンボでその土を平らにならして固める。もし重機がなくてこれを人力だけでやったとしたら、と想像したらおそらく1万倍の時間もしくは人手が必要でしょう。それだけ機械の力のすごさを実感。その機械を生み出す人間ってすごいなと思いつつもその力のもつ恐ろしさも計り知れません。

 運搬予定の丸太はまだまだたくさん。でも今はしばし休憩。自然志向であっても、しょせん町で育ったひ弱な肉体の我はあまりむりせずゆるりと歩かねば。そう思ってこの合間に少しドライブをして会いたい人の顔を見に行ったり、たまっていた買い物をすませたり、今年採れた新米を精米したりと、結局また忙しく過ごしてしまった休日でした。
しいたけの初収穫

 昨年の3月に切り倒して菌打ちしておいたしいたけのほだ木から、1年と半年を経てようやく実りが採れました!

 10月に入り、肌寒くなってきたにもかかわらず、何の変化も見せずに少し不安を感じてさせていたほだ木たちでしたが、ある日ふと見ると小さなちいさなしいたけの子ども達が一斉に芽吹いて(って言うのかなあ)いるのを発見。それから1週間も経つとこーんなに大きく成長していました。初めてなのに豊作でみんな大喜びのショットです。子ども達は日に日に大きくなるしいたけを見るのも楽しみ、それを採るのも楽しみ、そしてなんと食べるのもだーい好きなのです。私自身は幼少期、しいたけといえば嫌いな食べ物の上位につねに位置していたもの。そのおいしさを覚えたのは大人になってからでした。それがどういうわけでしょうか、うちの子たちは好物といっていいほどの食べっぷり。確かにうちのしいたけは採りたてで新鮮ではあります。それに特有の匂いやくせが少なくて食べやすいということはありますが、それでもびっくりです。我が家の定番は薄切りにしてにんにく風味にさっと炒め。それがあれば他のおかずには目もくれずにかぶりつくほどです。

 この日は実家の兄と姉にプレゼントするぶんをこどもたちと一緒に収穫。朝一番で収穫したものを届けてあげようと、長女は保育園に登園する前にひと仕事。箱にぎっちり詰め込んだしいたけのお味はいかがだったでしょうか?