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2009.10.24 雑木の庭
苗木

 先日町に下りたとき、久しぶりに本屋さんに寄りました。この阿蘇の界隈には残念なことにいい本屋さんがありません。南側には一軒、スーパーの中に入っている小さい本屋さん。そして北側にはレンタルビデオ屋さんと一緒になっているこれも小さい本屋さん。その2軒を比べてみると、本の在庫量は北側の本屋さんにやや軍配があがります。それでも私にとってはとても魅力的な場所のひとつで、買い物や所用でこの近くにきたときには立ち寄るのがひとつの楽しみです。毎日を山の上で、半ば外界と隔絶した世界に住んでいるので、本屋さんというのは時事的なあらゆる世界のパンドラのようなものです。そんな本屋さんで先日購入したのが「雑木の庭」という本。ログキャビンができあがったので、そろそろ殺風景なその周りを素敵な樹木でレイアウトしたいなと思っていたところに出会った本。ガーデニング関連の本において、自然と調和した庭造りの本というのが結構少なくて、この本は貴重なものです。表紙も中身も、雑木を主体としたとても美しい庭の写真で埋め尽くされています。見ているだけで心豊かになりそうな感じ。スケールとしては、この8千平米ほどあるメリーモントの敷地からすれば小さいものばかりですが、建物の周りの一角ごとをひとつの庭として区切ってみるとこれまたおもしろいということが分かりました。広い敷地の全てを繋げてとらえず、逆にその場その場で視界に入る世界が異なり、それぞれを愉しめるようなレイアウトというのもまた魅力です。

 というわけで、昨日は子ども達とともにガーデニングをいたしました。お昼ごはんを食べたあとに手製のリヤカーを引いてすぐ近くの山へ入っていきました。そこは一昨年杉を皆伐した跡地で、その後手付かずの状態になっているので、それまで生えていた雑木のこぼれダネが芽をだし、伐採終了から数えて1年ちょっとの小さい苗木がここあちらに見つけられるのです。舗装道路からいよいよ山の中へ。私が先頭にたち巨大な造林鎌をふるって道を切り拓きながら進み、いくつかの苗木を発見。その中の3つをスコップで掘りあげて持ち帰り、ログキャビンの脇に移植しました。私は元来木や花には無知な部類なので木の名前は分かりません。苗木の背丈は大きいもので50センチほど。大きくなるまで何年もかかかりますが、育つのを見守り、共に生きる楽しみにもなります。私の理想の庭といえば、昨年亡くなったターシャチューダーさんのお庭(本:「ターシャの庭」)ですね。質素な木造の家を囲む広大な敷地がまるで自然の花園になっている、そんな空間がこの場所にもつくれたらいいなあと夢見ています。
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竹製雨どい

 納屋の屋根の仕上げ工事です。
今年の夏にルーフィングまでうったのでひと安心し、そのまましばらく放ってありました。
アスファルトルーフィングという防水紙はとりあえずの雨程度には平気ですが、風雨や日にさらされているとみるみるうちに色があせてきます。あんまり放っておくのも不安だったので、先日その上に仕上げ材を張り、屋根施行を完成させました。

 そしてちょっと楽しみにしていた竹製雨どいの作成をしました。これはまだ試験段階です。私にとっては竹はまだ慣れていない未開の領域でした。以前に竹を割って何かを作ろうとして全然真っ直ぐ割れずに苦労した経験がありました。「竹を割ったような」という形容があるくらいなのですんなり割れるだろうと踏んでいたのにさんざんな思いだったので、それ以来、竹に対しては心の中で一線をひいてしまっていたのでした。

 ところが、縁のめぐり合わせでしょうか、近所に竹の達人がいたのです。その人は山の中に竹だけで小屋をつくり、窯をつくって竹炭を焼き、竹でかごやら自在やらなんでもつくってしまう人でした。先日その仕事場にお邪魔しにいった際にその鮮やかな腕前を見せてもらい、いよいよ竹にチャレンジする勢いを頂いてきました。

 そしてリベンジ第一作となったのがこの雨どいです。竹を真っ直ぐ割るにはシンプルだけれどその性質に適した道具が必要になります。両刃でストレートな竹割り鉈、それを叩く木槌。割り口に挟み込む治具と地面に突き立てた木製の杭。これだけの準備があればあとは技術の修得のみです。通常、竹を半分に割るときにはまずその切り口の上下2箇所に鉈で割目をつくり、節を二つ三つ越えるくらい割り進めます。そしてある程度切り口が開けるようになったら治具を挟み込んで(二つ割りの時は要らないけれど)地面に突き立てた杭に向かってその割目を押し広げていきます。すると竹はその節々でパカンパカンと気持ちのいい音を響かせてきれいに割れてくれます。

 以前私が試みた時にはその鉈がなくて代わりに斧や片刃の鉈を使っていました。斧では刃渡りが短すぎて一箇所しか割れ目を作れません。すると竹は全体に割れていってくれないのです。また、片刃の鉈は進行方向に対して斜めに切り込んで行ってしまうために真っ直ぐ割れてくれません。もう少し忍耐強く研究をしていればその原因がわかったのでようが、その時はそれでくじけてしまいました。

 今回はしっかり成功でした。しかも半割りではなくて上の3分の1だけを割り取る難題をクリア。これで竹アレルギーを払拭し、この新たな世界の魅力に足を踏み出すことができました。この雨どいのテストは現在雨待ち状態なので後日ということになっていますが、竹いじりに少々気を良くしてその後は子ども3人分の弓矢も作成してみました。弓を押さえながら矢じりをもち、弦にあてて引き絞るというのはこどもにとっては難しい遊びですが、こうしたシンプルな遊びへの食いつきはさすがでした。初めはできずに泣いていた子も10分後にはびゅんびゅん矢を飛ばしてはしゃいでいました。

 すぐ目の前の自然にあるものを使い、生活を作る。こどもたちは遊びを創る中で自分自身をも育てる。そんな理想を叶えてくれるこの竹ワールドにしばらくはまりそうです。
2009.10.03 WELCOME BEE JAPAN !
BEE JAPAN

 9月29日からの2日間、メリーモントの小さいログキャビンはとてもにぎやかでした。環境問題をテーマに様々な活動をおこないながら日本を自転車で縦断しているチームが泊まりにきてくれました。彼らは「BEE JAPAN」というプロジェクトのチームです。BEEとは、Bicycle for Everyone's Earthの略で、私達の地球のために自転車にのろう、という意味です。このプロジェクトはJETプログラムという、日本での外国語教育や地域交流を促進するためのプログラムに参加したメンバーが1997年に始めたものです。それから今年で12年、毎年異なったメンバーを募集して続いているそうです。
 
 彼らは8月に北海道を出発して日本各地を巡って南下し、予定通り(!)ここ阿蘇に到着、そしてこの後は沖縄まで(海の上はボートですが)走り続けるそうです。私は日常の移動手段として、なるべく車を使わずにガソリン消費の少ないスーパーカブ(カタログ上の燃費はリッター100km)で移動しています。しかし自転車はガソリン消費ゼロですから実用的には最もエコで持続可能な乗り物ですよね。けれどここは山の中で最寄の町からここまでは長い長い坂を上ってこなくてはならず、今まで自転車での中距離移動を考えたことはあれども実現へのトライをしてみるまでには至りませんでした。ところが今回、彼らがその可能性を私に現実のものとして見せてくれました。

 彼らが到着した日はあいにくの雨。チーム4名のうち、2名は雨中走行を断念しましたが(私が車で駅までお迎え)、あとの2名がこのエリアまでたどり着きました(最後のさいごで道に迷い日が暮れて近所のおじさんに軽トラで送ってもらった)。しかもその2名が若い女の子!(写真の右端と左端) 「あの峠をほんとに登ってきたの?いったい何時間かかった?」との私の質問に、平然と(どうってことなかったわよ、という顔で)「うーん、1時間半くらいかなあ」との答え。それを聞いて私はほんとうに嬉しく思いました。なぜなら、これまで現実的には不可能と思われていたこの山間部での自転車移動を現実にできることがわかったのですから。その後、彼らの素晴らしいロードバイクにも試乗させてもらいました。

 出会った彼らは現在4名、しかし北海道の出発時には7名がスタートしたそうです。その後、各々の理由で3名がドロップアウト(すべが男性)して残ったのが3名の女性全員と1名の男性。出身国はカナダ、アメリカ、スペインとさまざま。けれどみなさんがすでに数年間日本に滞在しているので日本語は結構お上手。中でもリンジーという女の子は村上春樹さんの漢字だらけの小説を旅の友に読んでいるほど。それにはびっくりでした。ですからコミュニケーションは日本語と英語のちゃんぽんで私も気楽に楽しめました。キャビン内での夜のおしゃべりは環境問題から私のインド体験談やらいろいろ。環境問題に当然関心のある彼らなので世界の諸問題に対するそれぞれの思いを交換したその場は私に貴重な時間を与えてくれました。

 そして昨日の早朝、雨が止んでようやく顔を見せた鮮やかな阿蘇の山々に囲まれて彼らは再び旅の道へと帰っていったのでした。
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