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2009.06.30 消防団出動!
消防団

 昨日は梅雨空の中、消防団の出動でした。

 前日の夜に吹き荒れた嵐がおさまってぬかるみの中で納屋づくり作業を再開していた朝、山間に設置された防災用スピーカーから、自分が所属する地元消防団の出動要請のアナウンスが流れました。
 近くにある小学校の生徒が登校中に行方不明とのこと。しかも同じ消防団員の息子さん。顔もよく知っています。急いで家に引き返し、団服に着替えて出動。家から車を飛ばせば5分とかからない距離にその子の家があります。

 ここ阿蘇の山間部にある学校に通う子供たちは毎朝各集落を回ってくるスクールバスに乗って通学しています。どうやらその子は朝家を出たものの、バス乗り場のある公道までの50メートルほどの間で行方が分からなくなってしまったようです。自宅ではすでに県警も到着していましたが、私達消防団員はしばらく待機。ほどなくして捜索方針が決定。まずは自宅周辺から警察犬による捜索を試みる。それまでは全員周囲を車で巡回することに。その頃にはレスキュー車や広域の消防団員も集まり、100人以上の人員。報道関係も加わって騒然としてきました。

 昼すぎになり、警察犬が導入されたものの、雨で臭いがかき消されて機能しないことが分かるや、全員で自宅周辺の山へ歩いて捜索せよとの指令。阿蘇は広い草原で知られていますが、この地区は険しい外輪山にあり、その子の家の周辺の山は大人でも滑落して怪我をするような場所です。私も他の団員と一緒に雨の中を深い草木を掻き分けて探してまわったものの、容易に前に進めず、半時間ほどして下山。するとなんと「無事発見」の報が飛び交っていました。

 目を見やるとその子がちょうど大人に付き添われて皆の集まる舗装道路へ自分の足で歩いて出てきたところでした。朝でかけたままのランドセルを背負った姿は頭をうなだれて。担任の先生と思しき女性に叱られて、泣き出しながらも安堵した様子。よく知っているその子の親父さんも山仕事で焼けた黒い顔にこらえきれない涙を流して皆に頭を下げていました。それまでの胸の辛さを思うと私の目も熱くなるのを抑えられませんでした。

 良かったよかったと皆安心し、無事消防団員の解散命令が下されたあと、この地区の駐在さんが言っていました。「こん(この)地区はえらかっすよ。こんだけの人間がよう集まりますもん」と真顔でうなずいてました。都会で育った私にとってもそれは全く同感。自分達の暮らす地域は自分たちで守るという意識が皆根底にしっかりと育っています。そして消防団をはじめ集まったほとんどの人々がお互いを知っている仲です。何かあればお互いを助けるのは当たり前。これまでも度々そのことを感じてきましたが、このときほど田舎社会の強さを実感した時はありませんでした。

 20年以上住んだ都会を離れてこの山間の集落で暮らし始めたことから学ばされる、あるべき人間社会のあり方。たくさんの大人に支えられて山から下りてきたあの子の小さな背中に、子供たちの未来がほの明るく照らされているような気もしました。


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2009.06.28 幸せの青い雨
桑の実とり

 先日、こどもと一緒に家の前の大きな桑の木からその実をとって食べました。
それ以前に妻がこども達と一緒に手が届くところの実をもいで食べたそうで、おいしいものに目がない子供たちにせがまれてのことでした。

 初めは大きな脚立を縦に伸ばして木に立てかけてもいでいたけれどもその木はそれでもえらく大きくてすぐに手の届くところの実は食べつくしてしまいました。そこでブルーシートを下に敷いて長い竹の棒でつついてみることに。そしたらバラバラと降るわ降るわ青い雨が。もうこども達はおおはしゃぎ。

 妻が働きに出る平日の子守りデー。こんな風に過ごした1日、しばらくぶりに僕は子供を叱らずに過ごせたような気がしたのです。ログキャビンを完成させるまで、僕は毎日目標に追われて苛立っていたようです。それが終わった今、ほっとひと息。こどもとじっくり一緒に遊んでやれる心の余裕ができたのでしょう。そんな僕といるこどもたちは、この日はそれまでのぐずってわがままな彼らではなかった。こどもは本当に大人の鏡だと思う。自分がイライラしているときにはそれをかきたてるように言うことをきかなかったり、忙しいと思っているときに限って朝の支度をぐずぐずしたり。でもそれは、ほんとうは自分の心の状態を映してくれる鏡なんですよね。それがその場においては自分ではとうてい気づけない。気づけるようだったら自分を客観視できているのだから症状は軽い。

 東京で日々勤めに出ていたときには自分が妻と役割交代して子育て中心の生活になったら、毎日楽しく遊んであげられるなあ、育児ノイローゼとは無縁のはず、と思っていた。けれど現実は厳しい!というか自分の器の狭さを実感させられました。こども相手のセラピストであった自分、その親御さんたちに子育てのアドバイスなんかをしていた自分が、日々の子育てに悩まされ、心の平常を失うほど苦しむとは思ってもいなかった。でも自分もちっぽけでまったく未熟なひとりの親にすぎないことが分かったことはなにかこの先の糧になるような気もするのです。理想ばかりが先にたち、周りの現実と現実の自分自身をとらえきれずにいるよりはちっぽけでも自分の小ささを知っている方が本当の優しさに近づけるような気がします。

 ブルーシートに落ちた桑の実を口いっぱいに頬ばった息子の笑顔を見ていろいろ思うところありの一日でした。
 
納屋づくりスタート

 ログキャビンが完成した今、次はいよいよ本番の自宅建設に着工です。

 が、そのためのに準備しておかなくてはならないものがあります。それは作業スペースの建設。ログハウス一棟をつくるのは長丁場の仕事です。ここは1年を通してかなりの降水量のあるところ。雨天でも作業ができて、大事な大工道具をきちんとしまっておける場所が必要です。ログキャビンの建設のときにはブルーシートをテントがわりにしていましたが、雨の吹き込みは避けられませんでした。今回作るのはログを構造材にすべて使った少々趣のある納屋です。基礎はうたずに防腐処理をした柱を直接地面に埋め込む掘っ立て式です。自宅建設後には薪小屋兼作業スペースとして使用します。この屋根で雨水を集めるシステムをつくり、納屋内部のタンクに貯水して自宅で生活用水として利用します。

 納屋の大きさは6×8m。ログキャビンのおよそ倍の大きさです。部材となるログも前回より相当大きく立派なものを使います。梁は繋ぎをせず1本どりするので長いログで9mになります。建設場所はログキャビンの東隣です。この納屋建設を始めて1週間ですが、はやくも構造用部材はすべてそろってジョイントの刻みの段階です。ジョイントもどう刻むのかはもう察しがつきます。ログキャビンの時にはひとつひとつがすべて初めてで、実際の仕事よりも考える時間の方が長かったくらいでした。今回はその経験を経て作業がどんどん前に進みます。きもちいいくらいです。それでも、またひとつ新たな発見をしながら作業が進んでいきます。

 目標は今月いっぱいでの完成です。梅雨が明けたときには腕をまくって自宅建設に着工できるように頑張りますね!
 
外観

 ご報告が遅れてしまいましたが、ついにログキャビンの完成です!

 半分は温室(Green house)であり、半分は作業小屋(Work shop)であるはずでしたが、現在の用途はキャビン(小さな宿泊棟)になっています。
 着工は昨年の11月でした。それからかれこれ7ヶ月が経過してようやくの完成です。当初の予定より大幅に遅れて、温室の目的としては今年の夏野菜の苗づくりには間に合いませんでしたが、とても素敵な仕上がりのログハウスとなりました。

 入り口は外壁と同じ背板を繋ぎ合わせて作ったドアです。取っ手には自然木の曲がり枝を使ってあります。北側の壁にも大きな固定窓を入れてあります。北側の屋根上にはクローバーの種を撒きましたが、どうも土壌が適さないらしく、成育が思わしくありませんでした。でもそのうち自然があるべき植物を生やしてくれるでしょう。西側壁には窓が二つ。木製の手作りサッシです。

居室1
 北側半分は杉板で床が張ってあり、広さはおよそ5畳。今はその上に畳をのせて布団をしいてあります。そのうち丸太でロフトの高さにベッドを作ろうと思っています。そうすれば下の空間に机をおいたりして作業空間としても使えますから。

温室
 計画としては北と南の間に間壁を作るつもりでしたが、ちょっと保留。空間としては温室部との境がない状態ですが、外の景色がドカーンと見えるサンルームの雰囲気としてこれもとても素敵です。少なくとも冬までには間の壁を立てるつもりです。そして居室部には小さな薪ストーブ(手作りかな?)を置いて暖をとります。

ソーラーパネル
 ついでに屋根の上には発電用のソーラーパネルを設置しました。出力は12Vの40Wです。これを使用済みのカーバッテリーに蓄電して部屋の電球を灯しています。これから作る我が家には未来に負の遺産を残す危険な原発で作られたエネルギーは引き込みません。エネルギーの自給にむけてのこの小さなプロジェクトも大成功!自然の力でつくられた灯りは心なしか温かさを感じさせます。

 これまでこのプロジェクトに参加してくれたウーファーさんは総勢27名。このログハウスにはその皆さんとの思い出が刻まれています。このログハウスのスタートに、基本となる土台を魂をこめて据えつけてくれたのはニュージーランドからのカップルでした。それから実にいろんな人がこの仕事に関わってくれました。すべての人との出会いが私にとって、この家族にとって貴重な経験でした。こうしてひとつの完成を通してみると、このメリーモントはみなさんの力で作られていくんだなあと思わずにいられません。そのうちにはこのメリーモントはいつか旅立つわが子のように私の手を借りずともひとりで歩いていくようになるかもしれません。

 このプロジェクトに参加してくれたみなさん、どうもありがとう! 
 (Thank you so much for everybody who joined this project!)



手もみ

 今日は前回の続きで紅茶づくりの紹介です。

 手摘みしたお茶の葉はその日から48時間すだれの上で干してありました。摘んだ次の日から今日で2日続けて天気は渋り模様。本当は適度な風のある日陰干しがいいのですが、我が家ではそんな時の強い味方「薪ストーブ」があります。梅雨時の洗濯物もストーブの上に吊るしておけばなんのことなくカラカラに乾いてしまいます。ストーブの上の熱気は若干の熱ムラがあるので時々すだれの向きを変えながら葉がしおれるまで乾かします。この時気づいたのは、小さい葉ほど早く乾くということ。お茶の木の一番先端から2~3枚を収穫するのですが、一番先端の葉はとても細くて柔らかいのです。それが一番おいしそうなのですが、他の葉と同じ時間干すとこの部分が乾きすぎてしまうようです。収穫後に選別してそれぞれ適当な時間干すようにするのがいいのでしょう。

 そして乾燥が終わったら「手もみ」の作業です。これは、葉に傷をつけてその後の発酵を促すための作業です。緑茶は細く小さくなるまで手もみしますが、紅茶でのこの過程はもっと大ざっぱでいいそうです。両手を合わせてすりあわせるようにグシュグシュともんでいきます。この工程だけはうちの小さい子たちが参加してもOKです。本によると、この過程ですでに発酵が始まり、うっすらと茶色くなってくるらしいのですが、そこまで至らずに次の工程に進んでしまいました。

 次は発酵の工程です。発酵は適当な温度と湿度が必要です。本には湿度は90%以上とあり、温度に関する記述がなかったので、ここはパンの発酵の経験を頼りにトライしてみることに。大きめの木箱を用意して、下に硬く絞ったタオルを敷きます。そこに茶葉をすべて入れて上に絞ったタオルをかぶせます。さらにスプレーで霧を噴いてから蓋をします。場所はふたたび薪ストーブの上。空気口を絞った状態でストーブ上40センチの位置に木箱を設置。10分後にチェックした内部の温度は35℃。まずまずです。茶葉の発酵に適当な温度は知りませんが、イースト菌の発酵適温は42℃です。菌は違えど発酵は好気性の生物活動なのでその適当な活動環境には大差はないだろうとの推測です。

発酵前

 その後は息子を連れて製材所へ買い物にドライブ。思ったより帰りが遅くなってしまい、再び蓋を開けたは6時間後。本には3~4時間とあったので少々オーバータイムでしたが、蓋を開けた瞬間に芳醇な紅茶独特のかぐわしい香りが漂ってきました。思わずにんまり、好感触です。色もほとんど均一に茶色に変わっています。

発酵後

 そして最後の工程が「炒る」です。これは熱を加えて発酵を止め、同時に保存のために完全に乾燥させることが目的です。ほうじ茶のように焙煎することが目的ではないので、あくまでも焦がさず紅茶の香りを壊さないよう注意を払うのが大事なようです。大釜を使えば早いのですが、ここでは慎重にフライパンで少量ずつ様子をみながら進めました。ごく弱火で炒っていくと次第にカラカラに乾いてきます。15分ほどですべて乾いたら手で握って砕いてみます。乾燥が十分なものは粉々になりますが、まだ水分を含んだものは壊れません。それを目安に選別しながら最後の葉が乾燥するまで炒り続けます。砕けて小さくなったものは焦げないように先に別のボウルに移しておきます。

 このようにして完成した紅茶がこれです。

完成

 茶葉によってもちろん一杯分の量や抽出時間が異なるので、とりあえず目安として大き目のティーカップ一杯に小さじ2杯の茶葉、そして抽出時間5分としてみました。そして頂いた人生初のホームメイドティーの味はなんとも美味!全くといっていいほど苦味がなく、さわやかなとても新鮮な舌触り。そのなかにほんのりとした甘さもあって、商品として売られている香りや味覚的な特徴が前面に押し出されている紅茶とは一線を画す、ごく自然な味わいがありました。
 このメリーモントティー。期間限定の非売品です。この時期に限り、遊びに来ていただいた方にはもれなくご馳走いたします。ご賞味あれ!







茶摘

 昨日は人生初の茶摘の日でした。このメリーモントの土地にはお茶の木があります。昔ここに住んでいらしたおばあさんが植えたものです。数十年も野放しにされていたので私達が移住してきたときには枝が伸び放題でした。昨年それを根元から4~50センチの高さで短く刈り込みました。そして1年後、見事に新しい枝から新緑の柔らかい葉を出してくれました。

 摘み方から製茶まで実際は何ひとつわからないので、とりあえず何でも知っている近所のおばちゃんに軽く指南を頂きました。この近所ではいくつかの家でお茶の木を育てています。それをこの時期に手摘みします。昔はめいめいのお宅で製茶していたそうですが、いまではみなさんが町の製茶工場へ持ち込んで製茶してもらうそうです。

 当然、私達は製茶もやりたい!そこでおばちゃんに聞いたり本で調べてみたりしました。日本の緑茶と紅茶は基本的にはお茶の葉は同じですが、製法の違いでその味が変わります。大きな違いは紅茶は醗酵の過程があるということです。緑茶は蒸してから(この地域では蒸さずに)「揉む」「炒る」を繰り返します。紅茶はまず1~2日乾燥させてから揉んで湿度の高い状態で数時間醗酵させます。そしてさいごにからからになるまで炒ります。私は以前はよく緑茶も紅茶もたくさん飲んでいましたが、最近はおいしいお水をたくさん飲んで、たまのゆったりした時間にだけお茶を飲むようになっています。そんなたまの時間にはどちらかというと香りの強い濃い目の紅茶がお気に入りです。ですから、今回は紅茶づくりにチャレンジすることにしました。

 そんなプランで昨日は子供たちとベルギー人のウーファーさんと一緒にみんなで茶摘となりました。上の娘は今ではこんな自然の恵みを頂く作業が大好き。すすんで鍋を脇に抱えて頑張ってくれました。みんなで1時間ほどかけて収穫したのはこのお鍋一杯の量。

 お茶の葉は昨日の昼から乾燥させてあります。今日は朝から雨なのでもう1日はかかるでしょう。家の中で薪ストーブに火をいれて少し乾燥を進めてみようかと思います。明日も雨の予報。発酵とその後の過程は家の中でじっくりできるいい仕事です。これでどれだけの紅茶になるのか作ってみないとわかりませんが。とにかくその手作り紅茶を味わうのが今はとても楽しみです。
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