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本体のモルタル作業を終えて2日後、待ちきれずにちょっと小枝を燃やしてみました。
本当はモルタルが完全に硬化するのが1週間くらいでしょうからそれを待ったほうがいいんですけど。

美しい火です。
本体のモルタルをあまり加熱したくないのでこれくらいの量の小枝にとどめておきました。

空気の流れも良さそうだし、ほんの少しの火でもほんのりと窯の内部が温かくなり、しかもそれが数時間経っても持続していることにびっくり。蓄熱+断熱能力はとても良さそうです。

そしてその翌日(窯完成から3日後)、今度はもうちょっと温度を上げるてみることにしました。

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杉や雑木の薪を入れてしっかり燃やすと、窯の温度はどんどん上がっていきます。
するとまず前面パネルの仕上げに塗った漆喰の壁面からモウモウと水蒸気が上がってきました。固まってはいたものの、まだ大量の水分を含んでいたのでそれが熱せられて蒸気が出てきたのです。さらに本体の上部からも水蒸気が。これは鉄釜の上に盛った大量のモルタルの水分です。

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モルタルはある程度硬化してるので、窯全体を乾燥させるために、この日はトップの板と石膏ボードを取り除いて火を炊き続けることにしました。

1時間を過ぎた頃から時折ピシッという聞こえてきました。鉄釜の膨張に追いつけずにモルタルにひび割れが入る音です。けれどこれは想定内。もしモルタルだけの構造だったらドーム本体の崩壊に繋がるのでまずいんですが、鉄釜のおかげで心配はありません。

しかしそれからさらに温度が上がっていった頃、ひときわ大きなビシッという音が響きました。

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炉床の石が割れてしまいました。右奥の一番大きな石に1本大きな割れの線が入ってます。やはり大きな1枚板なので割れやすかったんでしょう。ですが、これも石の下にぎっちり灰が詰まってるので陥没することもなく、このまま使用しても問題なさそうです。

ただ気になったのは煙。

漆喰からの水蒸気がやや落ち着いてくると、窯の中かから煙突へ排煙されずに手前へ漏れ出してくる煙がコンスタントに出てくることに気づきました。

冷たい空気は前面入り口の下からで、温められてドームの天井をなめた熱気は前面に戻りながらも煙突から上へ出て行くはずだったんですが、少なからず入り口の上部から漏れてきてしまっていたのです。屋外での使用ならばなんの問題もない程度ですが、室内ではこれだけでもけっこう煙たくなってしまいます。

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そこで入っていく空気と出る空気がぶつからないように整流板を作ることにしました。
理屈はこういうことです。

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作業場にあった鉄板のストックから切り出して折り曲げました。

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ピザの出し入れに邪魔にならない高さを確保しつつ、内部からの排気を全て煙突に導くアイテムです。
窯に設置するとこんな感じです。

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あえて煙を作って効果を確認してみます。
全く前面からは煙が出てくることなく、全て煙突へ吸い込まれていくようになったのがわかります。大成功です。
この整流板は高さのある大きなパンを取り出す時などには取り外せるようにしてあります。パン焼きの時には基本的に熾火で低い温度にキープするので煙の心配もありません。

この日は10時間にも渡って火を焚き続けて鎮火。連続燃焼でも本体の外壁部が燃えるような熱さには全くならず、耐久性は確認できました。肝心な窯の内部温度ですが、温度計がないので何度まで上がったかは測れませんが、素手を突っ込んでみると1秒が限界なくらい(かなりアバウト)まで熱くなりました。経験的には、1分くらいでピザが焼けるんじゃないかなあという予想。

次回はいよいよ実際にピザを焼いてみます!
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今朝からまた雪です。
少し前に降った雪が溶けずにまた雪なのでかれこれもう10日間以上雪景色です。
この冬は、私が米作りをやっている地区で、農地を地区ごと全部、獣除けのフェンスで囲うという仕事があるんですが、この雪でその作業も中断しています。私はその合間に、ここぞとばかりにやりたいと思っていたピザ窯作りに着手しました。

これまではいつものクッキングストーブについているオーブンで焼いていたんですが、それは薪を使っているといっても直接火にあたるわけではなく、温度も300度までが限界です。日本ナポリピッツァ職人協会では窯の中の温度が450度必要と言っています。温度が低いと焼きあがったピザ生地は外はカリッと中ふっくらになりません。薄く伸ばしたパンのような食感になってしまいます。ですので、これまで焼いていたピザはいくら美味しいと言ってもナポリピザとは呼べないんです。

日本のDIYパパがよくやるのは贅沢な総レンガ作りのガーデンタイプ。レンガを使うというのはもちろんリアルに近づく重要アイテムなんですが、レンガだけでうん万円。しかも屋外ではこんな冬の寒さではとても楽しむ気になれない。我が家のピザパーティーは夜やることが多いので、暗い中に屋外作業というのもきつい。

で、今回のナポリピザを焼くためのピザ窯作りのコンセプトは、チープでそこそこリアル
さらに、屋内設置で年中楽しむ

屋内にピザ窯を設置するためには、当たり前だけど煙突が必要になります。それがネックで、いくらピザ好きと言えども屋内にピザ窯を作るパパはあまりお見かけしないんですが、うちにはそもそも初めから煙突が2本もついています。その既存の煙突に合流する形でピザ窯からの煙突を繋げる計画です。煙突の一つはリビングルームの薪ストーブ用で、もう一つは台所のキッチンストーブ用。調理のことを考えると、当然台所の方が利便性がいいということで、設置場所は台所。しかもキッチンストーブのすぐ横に絶妙な空間があったのでそこに据付けることにしました。

ピザ窯本体は焼く作業のことを考えると、炉床は立って覗き込める高さが必要。その炉床の下には薪を収納する棚を作ることにしました。

これがその土台。すでにピザ窯本体となる部分は壁だけ立ち上げてあります。

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薪の収納にうちでいつも使っているりんご箱がそのまま4つ入る棚です。
上段の左側には焚き付け用の紙、右側には小枝。

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下段は引き出しになっていてさらに重たい薪の箱が2つ入ります。

ここまでの土台部分の材料は全て廃棄処分の足場板。建設現場で不要となったゴミです。とある筋からこの板を頂いてストックしてありましたので、材料費はほぼタダ。

で、肝心のピザ窯本体の構造ですが、メインのドームには外に打ち捨ててありました鉄の大鍋。それをモルタルで覆い、灰で断熱するという計画。

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まずはこれが外枠。両サイドと背面を立てます。これも廃棄足場板を使用。

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次に石膏ボードを敷きます。これは足場板が燃えないようにするためと、板の隙間から断熱用の灰が漏れないため。

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その上にサイコロというコンクリートの塊を置きます。これは炉床になる石板の土台です。サイコロの高さは4センチで、この厚みのぶんだけ断熱材となる灰が入ります。

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石板はハンズマンで買ったインド産の天然石。厚みは2センチ。レンガなんかで作る人が多い炉床ですが、底をできるだけフラットにしたかったのでここは贅沢しました。それでも全部で4千円弱。これが炉床の蓄熱部になるわけですが、蓄熱体としてはレンガの方が大きい。でも蓄熱体が大きすぎると暖まるのにも時間がかかる。ほどほどの蓄熱体にがっちり断熱というのが今回の狙い。

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石板を仮に敷き詰めてみたたところ。右手前だけ色が違って見えますが、全部同じもの。右奥はその4枚分の大判。左手前は2枚分の中判。左奥にも(色がおんなじで区切りが見えませんが)中判が縦に入ってます。サイズはバッチリ。

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石板をいったん取り除いて、サイコロの高さまで灰を詰めます。

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メインの躯体の下部構造です。ここは家にあったレンガを9個使いました。モルタルで固定してます。

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メイン躯体の上部の鉄釜です。排煙と、作業のために前面をアーチ状にカットしてあります。

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フロント部分のアーチもレンガで組みます。トンネル状にするために型枠をベニヤ板で作りました。

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型枠のポイントは組む時より、取り外すことを念頭に作ること。そのために、モルタルが枠の板からはがれやすくする専用の剥離剤もありますが、これは小さいのでガムテープで覆いました。もうひとつ、板を下に1枚噛ませて組む。外すときはこの板を引き抜いて型枠本体を下へ叩き落とす。これは仕事で大きな型枠を作った経験から学んだことです。このコツを知らないで大がかりなコンクリート物を作った場合、どうしようもなく苦労することになります。

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前面にパネルを立てます。コンパネは使わない主義なんですが、ここは構造上コンパネがベストだと判断。

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サイドと背面には防火用の石膏ボードを貼ります。

ここまで作ったところで、ようやく注文していた煙突がやってきました。
ホンマ製作所のハゼ折りシングル煙突(いちばん安いやつ)120mmです。同じハゼ折りのシングルはホームセンターでもあるんですが、どうも製造元が違うらしく、もうひとまわり安っぽい。ステンレスの質と厚みが微妙に違うんだろうと思います。

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これをフロントのパネルに固定。ちゃんと固定しとかないと煙突設置の時にぐらついてすっぽ抜けたりしますからね。固定金具はひとまわり大きい150煙突用のサイズのがあったのでそれを半分ずつにして無理やり抱き合わせました。それでしっかり締め上げたおかげで柔らかいこの煙突は扁平に潰されてますが、それも想定内。煙の吸い出しには横広がりの方がいいんではないかなあという狙いです。

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煙突がつきました。サマになってます。

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煙突の下部とレンガの隙間をモルタルで埋めます。ついでにレンガとコンパネもモルタルで固定。

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ついで重要なメインの蓄熱部。ここにはパーライトモルタルを使用。パーライトモルタルと言っても、そんな製品があるわけではなく、園芸用のパーライトにセメントと水を混ぜて練り上げたものです。今回使用したパーライトは50Lひと袋程度。ホームセンターで千円くらい。これは真珠岩を焼成したものらしく、非常に軽量。まるで天然の発泡スチロールみたいです。硬化した後も微細なエアルームを多く含むので蓄熱体としては最高です。

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さらに固まる断熱材としても優れているので煙突周りの断熱兼固定役としても使用。

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厚み4センチほどのパーライトモルタルでメインの躯体を全て覆いました。

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パーライトモルタルがある程度硬化するのを待つ間に煙突をつなげてみました。
左の煙突は既存のキッチンストーブの煙突です。そこにつなぎ込んでいます。
キッチンストーブの煙突は屋根を貫く直出しなので、合流部はTジョイントを横向きにした部材が必要です。しかし煙突の場合は一つの暖房器具に1本の煙突というのが基本であって、メーカー的に例外は許されないようです。というのは、2つの器具を繋ぐと、使わない方の器具からもエアを吸い込み、燃焼している器具のエアの吸い込みが悪くなるからです。それは確かに納得。ですが、そこは使わない器具の煙突を何かで塞げばいいだけの話なので大丈夫。

そんなわけでTジョイントなんてものはないので通常のL字ジョイントを流用することにしました。これがちょっと不安の種。うまいことハマるといいんですが。

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今回購入したのはハゼ折りタイプ。キッチンストーブの煙突は溶接シングル煙突で、ワンランク上のタイプ。メーカー的には互換性はないとのこと。ですがそこはやってみないとわかりません。このジョイントの上側は二重煙突のアダプターが来ていて、オスなのです。本来蓋になっているLジョイントの閉鎖部を差し込むとぴったり。下側は本来のオスなので、溶接シングルのメスを差し込むと、これまたぴったり。で、ピザ窯本体に繋がる右側はメスとなり、ここからはハゼ折りシングルが問題なく続いていくことになりました。長さの調節は、ロングの直筒を適当な長さでカットして対応。今回購入した煙突代送料込みで7千円弱。まあ一番コストのかかった部分ですね。

煙突のつなぎが無事に済んだ後は本体の仕上げ。パーライトモルタルが固まった窯と外箱の間の空間を全て灰で埋めます。

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相当な量の灰が入りました。これまでストックしてあった灰をほぼ全部使い切りました。燃えない断熱材というのはなかなか頭を悩ませるものですが、灰というのは我ながらにとてもいい思いつきでした。しかもコストゼロ円なり。

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灰の上部を均して防火用の石膏ボードを載せます。これは固定しません。メンテナンスのためです。

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その上に板を載せてほぼ完成。これも固定はしません。

仕上げに、正面のパネルを漆喰でお化粧。さらに付属品として扉も作ってみました。

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これが完成形です。なかなかのいい雰囲気に仕上がりました。次回は燃焼実験です。

2017.12.31 年越しの準備
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今年もあと数時間で終わりなりますね。
年越しの準備も着々です。
恒例の門松作り、今年は長男が張り切って作ってくれました。私はあまりでしゃばらないように控えめにお手伝い。敷地内の竹の切り出し、採寸、加工とどんどんやってくれます。写真はペール缶をデコレーションした藁のトリミングをしているところ。材料は全て家にあるもので揃ってしまい、1時間ほどで立派な門松の完成でした。

例年基本の作り方は変えていないんですが、今年のマイナーチェンジは竹の固定。これまではペール缶の中に立てた竹の隙間に土を押し込んで固定してたんですが、今年は缶の周りに巻いた藁を中へ織り込んで見ました。そこに竹を突き刺すと、藁だけでうまいこと竹を固定してくれたのでとても簡単。装飾の植物は適当に藁の間へ突っ込んでおしまい!

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 12月は年の暮れで何かと忙しくなって来ますが、冬の仕事として頑張らなくてはいけないのが薪集めです。
 薪生活をやり始めた頃は、原木の調達にいつも不安を抱えていました。自分の山というのを持ってないので、ことある度に人に声をかけておいて、お声がかかったらいつでも、多少遠くても軽トラで取りに行ってました。が、軽トラに載せられる原木の量というのはほんのわずかですので移動にかかるガソリンのエネルギーを考えると、薪を使うことが持続可能なこととも思えないことも多々ありました。

 「薪調達は近場に限る」というのが鉄則です。今回の薪は家から車で10分という超好立地の現場です。よく知る地元の山師さんが杉の全伐(残さず全部伐採してしまうこと)をしているというので、その端材をもらえることになったんです。杉は火持ちが悪いので暖房用のメインには使いませんが、風呂と調理に毎日使います。ですから、我が家では暖房用の広葉樹よりも消費量が多いのが現状です。周囲には杉の山ばかりで疎まれるほどの存在ですが、いざその薪を集めたいとなっても勝手に持っていくわけにはいきませんので、伐採現場の中に入っている人と繋がりをもつというのは重要なファクターになります。

 今回の現場では5町ほどの広さ(約5000平方メートル)の伐採で、プロセッサーという重機がメインになって凄まじい速さで伐採していたものですから、端材も山となっておりました。

 その端材、どんな具合に生まれるかと言いますと、伐採はまずチェンソーで行います。山は急斜面で場所によっては這うようにしないと登れないほどです。そこをチェンソーを担いで3人の山師が手際よくチェンソーで切っていきます。ある程度の面積をまとめて切ると、今度は全員がそれぞれの重機に乗り換えて作業します。クラップルという手がついたユンボで切った杉を集めながらプロセッサーが杉の枝を払い、さらに玉切りしていきます。根元から1.5mほどは曲がりがあるので切り落とし、そこから3m材を採っていきます。途中で曲がりがあったらそこはまた端材として切り捨てます。3m材のいい部分は建材としてまとめ、細いものや曲がったものはチップ用に分けていきます。そして3mに満たないものは山に残されて土になります(土になっちゃうんです!)。大雨の時にはこれが原因で土砂崩れを拡大させるとも言われています。

 丸太を山から持ち出すことを搬出と言いますが、市場に持っていくには搬出用のトラックがやって来ます。このトラックに積み込むには、3mが最小のサイズなんです。ですから、私がもらえるのは3m未満の端材。私が使う2トン車の荷台サイズがちょうど3mなので、これは私にとっても好都合。あまり大きくてもあとが大変です。

 今回の現場では大量の端材が出たのでトラック8台分の端材を持ち帰りました。全て一度にはさばき切れないので少しずつでも薪にしていきます。

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 植林された杉山が大雨で土砂崩れを起こすということが問題になっていますが、実際、こうしてその恩恵もいただいています。山の現場で働く人も一生懸命やっています。日本全体のタクトを振る人がもう少し賢ければいいのになあと思ってしまいますね。
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 今週の木曜日から日曜日にかけて、鎌倉で新米販売のイベントがあります。主催してくれるのが、「一花屋(ichigeya)」さん。今年お米を一緒に作った仲間の親戚がやっている素敵なカフェです。
 我が家で育てた3種類の玄米を販売します。

イベントへのリンク

 昨日、品物の準備がようやく整い、発送しました。

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 初めての試みなので勝手がわからないまま販促用のチラシやディスプレイを手作りしました。コルクボードに貼り付けた自分たちの紹介ボードがとっても素敵に仕上がりました。

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 関東近郊の方、どうぞ今週末は足を運んでみてくださいね。